REPORT

2008年12月21日、江東区文化センターにて
「10月3日J村五反田浦安両店舗閉鎖説明会」が行われました。

代表者の方より、説明会の内容について一部に伏字を用いれば
ネット上で公表してよいとの了承をいただきましたので
ここにUPさせていただきます。

あくまで、説明会の内容のまとめをまとめたものです。
犬のプライドの感想・意見につきましてはHP上ではなく
個人の意見としてブログに書く予定でおります。

内容に関しまして間違い(聞き間違い、解釈間違い)などに
お気づきになられた方はお手数ですが管理人まで
ご連絡くださるようお願い申し上げます。

 説明会の流れ (配布資料より)

 1 代表 挨拶
 2 閉鎖の経緯
 3 村のわんこの個別状況
 4 J村のイヌブルセラ症感染について
   獣医学的見解                獣医師 荒島康友氏
      日本大学医学部臨床検査医学系臨床検査医学分野
      東京都獣医師会人獣共通感染症対策審議会委員
      神奈川県動物由来感染症対策委員会委員
      人と動物の共通感染症研究会 役員
            *人畜共通感染症の本も出版されている先生です
 5 質疑応答
 6 閉会 挨拶
               

 代表挨拶・閉鎖の経緯
2006.4月
 入間店のM.ダックス♂A君と交配した♀が流産。

2008.7月初旬
 元入間店から犬を引き取る。
 8頭→成犬5頭(五反田3頭、浦安2頭うち1頭がA君)
     子犬3頭(五反田)
 引き取り直後、2006年に流産した♀が再びA君との交配を希望。交配。

2008.8. 31
 ♀が流産したとの報告があった。
 獣医師からイヌブルセラ症の可能性を指摘された。
 検査したところ♀は
「恐らく疑陽性」*とのこと。
 
2008.9.2
 A君検査。

2008.9.8
 A君の検査結果→80の疑陽性。A君と関係が深いBを検査。
 入間から預かっていた成犬5頭を入間に戻し、検査を依頼。

2008.9. 11
 入間店の犬を検査。→間接蛍光抗体法で検査し、全頭陰性と報告がある。

2008.9.16
 残りの♂12頭と社員の犬2頭を検査。

2008.9.22
 入間の犬たちを凝集法で検査。→4頭陰性、1頭は80の疑陽性。(A君は陰性)
 その後、入間では再検査をし、全頭陰性。今後3ヶ月毎に検査をするとのこと。

2008.9.24
 9/16の検査の結果→陽性1頭(スタッフの犬。投薬を指示)、疑陽性13頭。

2008.9.25
 浦安の犬を検査。

2008.10月
 五反田、浦安の検査結果がでそろう。
 陽性:18頭  疑陽性:39頭  陰性:3頭
 獣医師の指導いより、保健所に報告。店舗を閉鎖。




*A代表の説明

 「何故、こういういい加減な言い方になるかというと、その方が、
 耳が聞こえない方で、筆談していろいろ私も話したんですけれども、
 私も詳しく分からないんですよ。ただ、一つ言われたことは、
 次回数値が下がっていれば、大丈夫だと、おそらくそういう場合、
 先生が言われるには疑陽性じゃないかと、いうことなので、おそらく、
 擬陽性ではないかと思います。」

 「で、なぜ恐らくなのかといいますと、実は、その仔は死亡しております。
 で、2回目の検査をする前に、急性の進行性の脊髄のヘルニアですね。
 になって、死亡したために、「イヌブルセラと関係があるんですか」と聞いたんです。
 『一切それとは関係ない』と獣医の先生はおっしゃってました。
 ま、それで、ちょっとその仔は陽性(擬陽性)だったのかちょっと不明のままです。」



 村のわんこの個別状況・Jのイヌブルセラ症感染について
この件を検討した経緯について(要約)

 「11月に私の知り合いの依頼でブルセラの話をした、その会場に、
 A代表がいらっしゃっていた。」

 「そこでA代表からイヌブルセラ抗体について『1回目と、2回目と検査をして、
 1回目は陽性で、今度は陰性で、あるいはその逆があって、その数値も
 かなり変動している。こんなのあるんですか?』といわれた。」

荒島先生が指摘した問題点
 @マスコミによる報道
 A検査機関について
 B獣医師の採血について

 以上の3点を挙げ、J村におけるイヌブルセラ症が
 「発生していなかった可能性が高い」という見解が示された。


*以下にそれぞれの問題点についての荒島先生のお話をなるべく
 そのまま書き出しました。(カッコ内)はこちらでつけたものです。
 
@マスコミによる報道について
  
  「(読売新聞で報道された数字を見たときに)これちょっと、
  通常の一般的な市中の犬を検査したデーターでは、
  数パーセントと言われていますので、非常に多いなぁと思うんですね。」

  「これを読んだ時に科学部の記者が書いたんではないだろうなと、
  科学部の記者であれば、たぶん、この陽性とか擬陽性という事を、信憑性を、
  確認したんでしょうが、科学部の記者でないと思ったのが第1点。」

  「1つは、マスコミが、結局、科学部の記者じゃなくて社会部の記者だった。
  だから、このレンタル犬と云う部分の話題の方で社会部の記者が動いた。
  だから科学部の記者が動いたのなら陽性率があまりに高いんで
  それに疑念を抱き、さらに詳しく調べたと思うんですよ。
  で、諸に間違えたデーターを発表してるんではないかなぁと思った。
  それが一番大きい。」


   
 ★犬のプライドによる要約★
      新聞報道されたJ村の陽性率は今までの市中の調査と比較して高い。
      科学部の記者でなく、社会部の記者であったためにその異常な数値に
      疑問を抱かずに、間違えたデータをそのまま発表したのではないか?

      科学部の記者であればもっと詳しく調べてから報道したのではないか?



  読売新聞
  
  
2008年10月15日 
  イヌブルセラ症にペット犬18頭が感染、人的被害は確認されず

  浦安市内のペット犬取扱店で、ヒトにも感染する恐れのある
  「イヌブルセラ症」の犬が、18頭確認されたことが14日わかった。
  市川保健所によると、感染確認は県内初めて。

  これまでにヒトへの被害は確認されていないという。
  同保健所と市は注意を呼びかけている。
  イヌブルセラ症は、動物からヒトにもうつる「人獣共通感染症」の一つ。

  細菌の「ブルセラ・カニス」に感染した犬は死・流産などになる。
  感染犬の死骸(しがい)、流産時の汚物などに触れると、まれに感染することがある。
  症状は発熱、悪寒、倦怠(けんたい)感で風邪に似ている。
  
  同保健所と市によると、ペット犬取扱店で9月上旬、レンタル犬の流産があり、
  同症ではないかと指摘を受けた。

  検査の結果、「疑陽性」となり、その後、全頭検査をしたところ、陽性18頭、
  疑陽性38頭、陰性3頭と判明した。

  同店は10月3日、保健所に検査結果などを報告し、営業を自粛した。
  犬のレンタル、譲渡先を調べたが、ヒトの発症は出ていない。
  
  保健所と市は「流産した犬の看病などの際は手袋とマスクの着用を
  徹底してほしい」と話す。

  国内で初めて感染が確認されたのは1971年。2003年には静岡県、
  07年には大阪府の繁殖施設で集団感染が発生し、ヒトへの感染例もあるという。



A検査機関について


  「(かかりつけの獣医師がA代表に)検査センターに直に電話しなさいということで、
  直に電話したらそこの検査センターの職員の人が『溶血していたので
  もう一回はかります。』とおっしゃったんですよね。」

  「普通溶血していると、値が正常に出ないんです。で、ひょっとすると、
  この18頭、(陽性)38頭(擬陽性)の血液の殆どが溶血していたのでは
  ないかと思ったんですね…」

  「(1回目の検体はすでに処分されていたため、2回目の検体を検査センターから
  送り返してもらった。それを見ると)27本中25本位が殆ど溶血してるんです。
  (説明会では溶血した血清がはいった試験管の写真が示された)」

  「(溶血をしてしまうと)細胞の中にある蛋白質とか、ミネラルによってですね、
  この凝集反応の凝集が促進されるのではないかと考えるんですね。」

  「検査センターの方、溶血があったという情報ですね。
  データーを返すと記載していないんですね。で、先ほど申しましたように、
  溶血していると擬陽性とか陰性とかが生じやすい。で、普通でしたら、
  他の検査センター等、【溶血している血清は、お断り】と書いてあるんです。
  あるいは電話が獣医さんに掛かってきて新しく採り直してください。
  あるいは、もし、特定しなくてもいいのであれば、参考値として出します、と。
  ところが、ここの検査センターは、断定して答えるんです。」

  「(件の検査センターに『溶血させないつもりで採った血清』と
  『意図的に溶血させた血清』を名前を全部変えて出したとのこと)
  そうしましたら、溶血させない方の血清では、陽性が1例もありません。
  ところが、こちらを見て頂くと4番と5番の検体、
  4番、4番そんなに溶血がないですね。でも、こちらと比べると溶血してますね。
  少し。このぐらいでも、こんなに変わっちゃうんです。
  5番なんかは、結構、これよりはこちらの方が濃いですね。
  こういう状況で、20倍から、20倍、その次希釈すると40倍、
  その次に希釈すると80倍、その次に倍に希釈すると160倍。
  試験管、3本使うと3本はなれる。3本もはなれるような形態になってしまう。
  で、これで、この検査センターの溶血、平気でやる姿勢が間違いだって事です。
  ま、頭数は少ないですけど、だいたい、理解していただけたと思います。
  で、まぁ、ここの検査センターのそういった不備が1点ですね。」

  「溶血させた血清、これを平気でそこの施設は分析していますけど、
  本来それは、やってはいけない事なんだろうと思う。」

  「(わざと溶血させた血清の検査結果について)これが、その問題の施設から
  回収…返ってきたものなんですけど、どこにも『溶血していました』と言う事も
  書いてないです。これが参考値だという事も書いてない。
  だから、それを見た、あまり、血清について詳しくない獣医さんが
  『あぁ、本当に陽性なんだ』と鵜呑みにすると思うんです。」

  「で、溶血の、そのぉ、溶血があると、ちゃんとした結果が出ませんよ。
  という事が書かれているのが、この論文なんですけど、I先生っていって、
  国立感染症研究所でブルセラを専門にやっていらっしゃる方。
  たぶんその先生は日本で一番。トップなんですけど。その先生が、
  ここに文章の中で書かれていらっしゃる。
     (中略)
  『このELISA法は、PAT、MAT(いずれも凝集法)と異なり、凝集法と異なって
  溶血サンプル、さっきの溶血した血液での検査が可能である』ということは、
  逆に言うと『PAT、MATは、溶血サンプルでは検査できない』という事ですね。
  適さないというわけです。」

  「(他の検査センターの資料を示し)【溶血検体はその検体により検査結果が
  大きく変わる場合がありますので、充分ご注意くださいます様
  お願い申し上げます】えー他のページには、確かこれ
  【溶血検体は受け付けません】と書かれている。
  ところが、A代表のところの獣医師の検査に出した先は
  この溶血について何も、どこにもホームページに書いてない。」


   ★犬のプライドによる要約★
      溶血があると正確な値がでないという。
      2回目に検査にだした検体の中には溶血した検体があったと聞いた。
      2回目の検体を送り返してもらったところ実際に溶血していた。
      1回目の検体はすでにないが、もしかしたら1回目も溶血していたかも?
   
      あえて溶血させた検体で依頼をしたが、それに関する記載はなかった。
      HPなどを見ても何の考慮もされていない。(実際はHP上にも記載あり)
      溶血した検体を平気で検査に用いる検査センターの姿勢に問題があるのでは?


B獣医師の採血について
  
   「で、これ、新聞に載った後に採血してるんで、ほんとだったら、
  2回目の検査だから、 慎重に溶血しない様に採血しなくっちゃいけない、
  ところが・・・ま、スライドを見ていくとわかりますけど、27本中25本位が
  殆ど溶血してるんです。(スライドにて、検査センターより戻った血清を示す)」

  「本来、今言ったように溶血しない様に慎重に採らなければいけないんですが、
  ま、僕ら獣医の立場としても27頭採血するっていうのは、容易な事ではないんです。
  人間だったら、こうやって手を出してくれるし、動かないでと云えば
  動かないでくれるのですが、動物の場合動いてしまうので、溶血がしやすいんですね。」

  「2番目が、ちょっと獣医さんが真剣に採ってくれなかったのが1点。」

  「溶血しない様に採血するべきだった所を、ま、獣医さんの経験とか、年齢とか、
  こういった事を知っている先生と知らない先生がまだいらっしゃる。
  ま、難しいところですけど獣医師の先生たちの指導とか、
  そういったところの問題点も検討の中にある。 」

  「溶血に対してのなんら考慮がされていない。」


   ★犬のプライドによる要約★
      溶血しないように採血しなければならないという事を知らない獣医師がいる?
      獣医師が真剣に採血をしなかったのではないか?
















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